初期判定

 日本語を必要とする児童生徒の日本語能力を高めるためには、日常生活で使われる生活言語や学校での授業や活動において使われる学習言語の両方がよりよく習得されなければなりません。日常の学級活動において一見問題なく会話ができている児童生徒であっても、授業場面では、文章題等でどのような答えを要求されているかが全くわからなかったり、長文の要約そのものが全くできなかったりということはよくあることです。逆にいえば、たどたどしい日本語を操っている児童生徒が、読んだ文章の内容を簡潔に説明できるということもあるわけです。
 したがって、日本語能力を的確に把握することはとても重要ですが、日本語能力を判定する方法には、いろいろな考え方(DLAもそのひとつ)があり、1つの解答に収束できないという現状があります。また、現場の教職員にとっては、日本語能力測定に時間をかけることはできず、公立学校においては測定のための予算措置などもないところがほとんどでしょう。
 
 このシステムはそのような立場にたってできるだけ簡便に日本語能力判定をし、その結果をもとに個別の指導計画を提供することを目的としています。まずは,DLAを援用して4段階で学習者の日本語能力のレベルを判定します。4段階のレベルはおおよそ次のような区別となっています。

 

段階 基準(目安)
レベル1 ほとんど日本語が理解できておらず「あいうえお」からのスタートが必要な日本語能力。JSLにおけるステージ1・2に相当するものと考えています。
レベル2 ものや部分の語彙はある程度わかるものの、動作や形状に関わる日本語が理解できていないと考えられる日本語能力。JSLにおけるステージ3に相当するものと考えています。
レベル3 ものや部分の語彙はある程度わかり、動作や形状に関わる日本語も理解できていると考えられる日本語能力。JSLにおけるステージ4に相当するものと考えています。
レベル4 ものや部分の語彙をはじめ、動作や形状に関わる日本語もかなり理解できていると考えられる日本語能力。JSLにおけるステージ5・6に相当するものと考えています。

 

これらの判定を行うために,e-DLAでは初期判定エキスパートシステムを用意しています。

初期判定エキスパートシステム(別ウィンドウが開きます)